国際展開や多言語サイトの SEO を考えるとき、よく議論になるのが ccTLD(country-code Top-Level Domain)=国別コードトップレベルドメイン の活用です。
例えば:
- 日本向け:example.co.jp
- フランス向け:example.fr
- イタリア向け:example.it
こうしたドメインを市場ごとに分けるべきかどうかは昔から議論がありましたが、最近 Google の検索担当 John Mueller氏 がこの点について示唆に富んだコメントをしました。
📌 ccTLD を大量に取得することには注意が必要
ある企業が Reddit で「複数の ccTLD を取得して国ごとにページを用意している」と質問したところ、Mueller 氏は次のように答えています:
本当にそれぞれの国別ドメインを分ける必要があるのか疑問だ。
そうすることで自分側の運用が難しくなるだけでなく、検索エンジンが各サイトを理解するのも難しくなる可能性がある。
つまり 単純に ccTLD を増やせば SEO に良い効果があるとは限らない と指摘しているわけです。
🤔 なぜ “分けすぎる” と問題なのか?
Mueller 氏のコメントを整理すると、重要なポイントは次の通りです:
❌ 1. サイトが完全に独立してしまう
ccTLD は Google から見ると それぞれ独立したサイト扱い になります。
つまり:
- ドメインごとに評価(ドメインパワー)が分散する
- リンク(被リンク)効果が分散する
- 同じコンテンツでも別サイトとして扱われる
といったデメリットが生まれます。つまり、取得した ccTLD の数だけ SEO の労力が増える のです。
✅ 2. 代替の多言語SEOの構成もある
Google の公式ドキュメントでは、以下のような 別の構成方法 も推奨されています:
- ccTLD を使う
- gTLD(例:.com)+ サブドメイン(例:fr.example.com)
- gTLD + サブディレクトリ(例:example.com/fr/)
- URL パラメータを使う方法(ほとんど使われない)
つまり 同じドメイン内で国や言語ごとに整理 する方法も Google は十分に評価してくれます。
🌍 国別ドメインは必ずしも必要ではない
今回 Mueller 氏が指摘している核心は次の点です:
✅ 国別ドメインは使えるが、
➡️ 必須ではなく、SEO 上のメリットを保証するものでもない
❌ 単に ccTLD を増やす戦略は推奨されない場合がある
(運用負荷が上がり、クローラーへの理解が難しくなったりする)
つまり Google は 「必要な場合だけ ccTLD を使って、それ以外は一つのドメインで整理する」 という方針を推しています。
💡 多言語 SEO で考えるべきこと
今回のポイントを整理すると、多言語展開サイトを設計するときは:
🔹 ビジネス的な本当の目的を優先する
(例:本当に別ドメインが必要か)
🔹 ccTLD は地域ターゲティングの1つの手段に過ぎない
🔹 運用・管理の効率を考慮する
🔹 hreflang やサブディレクトリのような代替アプローチも評価対象
という視点が重要です。
✨ まとめ:ccTLD は万能ではない
この記事の要点は、以下のとおりです:
✔ ccTLD は国ごとのターゲティングには有効
✔ しかし SEO 効果は単純ではなく、独立サイトとして評価されるため分散しやすい
✔ 1 つのドメイン内で整理できる場合はそちらの方がメリットがある場合が多い
✔ Mueller 氏自身も「必ず ccTLD を使えとは言っていない」
多言語 SEO は単なるドメイン戦略ではなく、コンテンツの扱い・ユーザビリティ・技術的な整合性など総合的に考える必要があります。これを機に、ドメイン戦略の見直しをしてみてはいかがでしょうか?

