― ローカルパック消失による可視性低下の実例 ―
Google 検索のローカル検索結果において、従来の ローカルパック(地図+3件表示) が表示されず、代わりに 「AIによる概要」 が表示されるケースが増えていることが報告されています。
この変化は、ローカル SEO に依存してきた多くのビジネスにとって、検索上の可視性や流入数に直接的な影響を与え始めています。
ローカル検索で何が起きているのか?
これまでローカル検索(例:「◯◯ near me」「地域名+業種」など)では、
- 検索結果上部に地図
- その下に 3 件のビジネス一覧(ローカルパック)
が表示されるのが一般的でした。
このローカルパックは、電話・経路案内・Web サイト訪問につながる非常に重要な導線でした。
ところが最近、一部の検索クエリではこのローカルパックが表示されず、代わりに AI によって生成された「AIによる概要」 が表示されるケースが確認されています。
「AIによる概要」に置き換わることで起きている影響
ローカル SEO 専門家の観測によると、以下のような影響が出ています。
- ローカルパックが完全に表示されない
- 表示されるビジネスが 1〜2 件に限定される
- 地図・電話・経路案内などの UI が消える
- Google ビジネスプロフィール への露出が大幅に減少
実際に、ローカル検索での可視性が 50〜60%以上減少したと報告しているケースもあり、単なる UI テストでは済まない影響が出始めています。
どんな検索クエリで起きやすいのか?
特に影響が出やすいとされているのは、以下のような検索意図です。
- 「おすすめ」「ベスト」などの比較・評価系
例:best ramen near me - 情報収集寄りのローカル検索
例:good cafe in Shibuya
これらは「今すぐ電話したい」「今すぐ行きたい」というより、
選択肢を比較したい・概要を知りたいという意図が強いため、Google が AI による要約表示を優先していると考えられます。
一方で、
- 緊急性が高い検索
- 明確な行動目的(修理、予約、営業時間確認など)
では、引き続きローカルパックが表示されるケースもあり、すべてのローカル検索が一律に置き換わっているわけではありません。
Google の狙いは「より早く答えを出す」こと
Google が「AIによる概要」をローカル検索にも広げている背景には、
- 検索結果上で、できるだけ早く答えを提示する
- 複数の情報源を統合して要点をまとめる
という方向性があります。
ただしその結果として、
- ビジネス一覧を見る前にユーザーが満足してしまう
- クリックや電話に至らない
という ローカルビジネス側に不利な構造 が生まれつつある点は、無視できません。
ローカル SEO で今後より重要になりそうなポイント
この変化を踏まえると、ローカル SEO では次のような点がより重要になる可能性があります。
1. Google ビジネスプロフィール だけに依存しない
AI による概要は、Web 上の複数ソースを参照して生成されるため、
- 自社サイトのローカル情報
- レビュー内容
- 他サイトでの言及
といった 外部・内部の情報整合性 がより重要になります。
2. 「比較・評価」文脈で選ばれる情報設計
AI が要約しやすい形で、
- 強み
- 特徴
- 他社との違い
が明確になっているかどうかは、今後の可視性に影響する可能性があります。
3. 検索意図ごとの表示変化を前提に考える
すべてのクエリで同じ表示になる前提は、もはや成り立ちません。
「どの検索意図で、どの表示形式になるのか」 を観測しながら施策を考える必要があります。
ローカル検索は「一覧表示」から「要約表示」へ
今回の動きは、
- ローカルパックが絶対的な存在ではなくなりつつある
- 「AIによる概要」がローカル検索にも本格的に入り始めた
という、構造的な変化の兆しと言えます。
短期的にはテストの側面もありますが、
中長期的には 「AI に要約される前提」でのローカル情報設計 が求められる可能性は高そうです。
ローカル SEO は、いま大きな転換点に差し掛かっています。

