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タイトルタグのベストプラクティス

2022年6月3日にGoogleは検索結果のタイトル生成に関するアルゴリズムをアップデートした事を発表しています。詳しくは本記事の「アップデートで言語や記述が適切ではないページのタイトルを自動的に生成」をご覧ください。

Search Times

タイトルタグとは?

ページタイトルは検索エンジンが順位を決める為の要素のうち、最も効果的に、かつ簡単に最適化できるタグです。Googleは、サイト内のページそれぞれに固有のタイトル文を付けることを推奨していますので、ポイントを理解して魅力的な文章を作成しましょう。タイトルタグはページのタイトルを示すタグで、HTMLの<head>内に以下のように記述します。

タイトルタグの記述 スクリーンショット
HTML Titleタグの記述例

<title>タイトルタグのGoogle最適化方法</title>

タイトルは検索結果には表示されますが、実際のウェブページ内には表示されずにブラウザ画面の上(通常は左上やタブ内)に表示されます。

ブラウザでタイトル表示される場所

訪問者は検索結果画面の文章を見て、あなたのページを訪問します。そしてあなたのページを見た直後に訪問者が探している情報がページ内にあるかを探します。
ターゲットとする検索キーワードにマッチするようにH1見出しタグや、画像を配置して訪問者にページ内のコンテンツをきちんと読んでもらえるように誘導しましょう。

タイトルタグ最適化の効果は順位だけではない

タイトルは順位に影響する要素でもあり、順位以外の面でも無視できない効果がありますが、Googleのコンテンツ理解能力が強化されるにつれ、タイトルタグのランキングにおける重要度は低くなってきています。
以前はタイトルにキーワードを含めるだけでも順位に大きく影響していました。

一度SEOの視点から離れて、訪問者の視点で考えてみてください。

タイトルタグは大幅な順位改善にはつながらない

コンテンツの品質が問題で検索順位が落ちてしまった際に、タイトルタグを調整するケースが多いかもしれませんが、大きな順位回復にはつながらないようです。コンテンツの品質など、根本的な改善が必要となるでしょう。

訪問者は検索結果を見た際に何を基準にクリックしているか?

訪問者は検索を行った後、検索エンジンの結果ページを上位から順番に見て、自身の調べたい情報を含んでいそうなページを見つけてクリックします。つまり以下の点を見てクリックするかしないかを判断しています。

  • タイトル
  • 紹介文

タイトル文を作成する際には、検索されるキーワードで競合サイトと比較してより魅力的な文章にする事でクリックされる可能性が高まります。

タイトルは検索結果に表示される

タイトルは、一部例外(検索エンジンによるタイトルの自動書き換え)はありますが検索結果にそのまま表示されます。検索キーワードに一致する語句がタグ内に含まれている場合は、検索結果のタイトルでは太字で表示されませんが、スニペットではその語句が太字で表示されます。

検索結果のスニペット

前述の通りユーザーは検索結果に表示されたページタイトルを見てクリックするかどうかを決める為、適切な「文字数内でいかに文言を魅力的にするか」がアクセスを増やす一つのポイントとなります。これは基本的に検索広告においても同様です。

SEOで望ましいタイトルタグの文字数とは?

タイトルタグの文字数は一般的には全角で30文字程度が望ましいと言われます。検索結果の画面上に表示されるタイトル文には、表示できる幅に制限がある為、制限を超えると…で省略されてしまう事が理由として挙げられます。

タイトルの文字数が多すぎて省略された例

2014年3月13日にGoogleの検索結果画面が正式に変更された事がアナウンスされています。タイトルのフォントが大きくなり、下線が取り除かれ、ラインの高さを統一したようです。実際にこのような微調整は頻繁に発生しています。

タイトルのフォントサイズ変更

このような検索結果ページのレイアウト調整がある為、タイトルタグの表示に関して明確な文字数や幅というものはありませんが、一般的には30文字程度を目安にタイトルを作っていくと省略されずにタイトル文が表示されるはずです。

タイトルタグが検索結果ページの表示範囲より長いタイトルでも評価されるか?

問題無く評価されるようです。特に文字数に制限はありません。ページの内容を正確に示す事が重要で、一つの文章で1~2行であれば「手動による対策」の対象にはならないようです。

但し長すぎるタイトルは検索結果に表示されるタイトル文が自動的に変更されてしまう事もありますのでご注意ください。

タイトルタグにキーワードを含める方法

基本的には、ページコンテンツに含まれるトピックにマッチするキーワードを優先度の高いものに絞った上で、キャッチーなタイトル文を作成します。

タイトルタグには表示される文字数の制限があり、キーワード詰め込みはガイドライン違反となる為、考え付く全てのキーワードを含めるわけにはいきません。

キーワードを詰込みすぎると、検索結果で表示されるタイトル文が自動的に書き換えられてしまう事もあります。
検索ボリュームの多い優先度の高いワードから絞って含めていきましょう。

検索ボリュームの調べ方については、「検索キーワードボリュームとあなたのウェブサイトの順位チェック方法」で解説しています。

タイトルタグに含めるキーワードの個数

このブログでは軸となるキーワードを1つと、セットで使用されそうな単語2つは最低必要と考えています。
コンテンツが良ければタイトルにキーワードが含まれていなくても本文に含まれている単語でも上位表示される事はあります。基本的には3ワードぐらいを意識してコンテンツを書いていくと良いでしょう。

タイトルタグには同じキーワード繰り返して含めても良い?

タイトルにキーワードを含めるという事は重要ですが、同じキーワードを繰り返し含めても全く順位に影響は見られません。
文章上どうしても同じキーワードが2つになってしまう場合もあるので、その場合は含めても良いでしょうし、あまり神経質になる必要はありません。

タイトルタグ内に配置するキーワードの位置

John Mueller氏の発言では単語の並び自体は順位には影響しないようです。ただし、これは英文の話です。

日本語で検索する際には並び順によって検索結果が大きく異なる事もあります。並び順によって検索ユーザーの意図が変わるのであれば、タイトルもユーザーの意図にマッチするような並び順が適していると考えます。

また、タイトルの文字数が長く、軸となるキーワードを後方に配置した場合、検索結果に表示される際にタイトル文の後方は省略されてしまう為クリック率の点でも悪い影響はあるかもしれません。

個人的な意見では、タイトルの先頭の方に重要なキーワードが含まれていた方が良いと考えます。

キーワードを分解すべきか

例えば「SEOツール」というキーワードは分解すると「SEO」と「ツール」に分けられます。
この場合、「SEOツール」という検索キーワードに最適化させる場合は以下のどちらが良いでしょう?

「SEOツール」を一単語として扱う「SEO」と「ツール」を分解して扱う
SEOツール・PCソフトの株式会社アレグロマーケティングSEOに便利な各種ツールの開発 株式会社アレグロマーケティング

正解と言い切れませんが、現時点でのGoogleの認識度合いを見る限りでは、「SEOツール」のように頻繁に検索される単語は、それだけで1単語と認識されているのではないかと推測しています。
その為、このようなクエリに対応するには、タイトルもクエリに合わせて「SEOツール」を1単語として扱い最適化していった方が良いと考えています。

似たようなクエリでGoogleのアルゴリズムの一つの「RankBrain」という単語がありますが、rank-brainとして区切り文字を使用したURLでは上位に掲載されず、rankbrainに変更するとすぐに上位に掲載された事もありました。URLやテキストなどにおける名称は正確に記述する必要がありそうです。

サイト内のページ毎に固有のタイトル文にする

Googleはページ個別にタイトルをつけることを推奨しています。また、タイトルタグ自体は、SEOを行う際の重要な項目ですのでコンテンツとマッチするキーワードを含めてページタイトルを設定しましょう。

タイトルに社名やサイト名を含めるべきかどうか

現在のGoogleではスマホ検索、デスクトップ検索ともにサイト名の表示箇所が追加されています。

サイト名についての説明をご覧ください。

サイト名はドメイン、サブドメイン単位で構造化データを使用して指定できるようになっていますが、稀に希望通りのサイト名が表示されないこともあります。

John Muller時のコメントでは、タイトルにサイト名を含めておけば、Googleのシステムが検索結果で表示すべきサイト名を認識する際の手助けになるようです。

更新頻度の高い要素はタイトルには含めない方が良い

SERPに表示されるタイトルに関しては、次のような項目が追加されています。ここではフライトの価格情報について言及されていますが、同様に更新される頻度の高い情報はタイトルに含めることは適切ではないようです。検索ユーザーに古い情報を提供してしまうため、検索体験を損なう可能性があるからです。

<title> 要素にフライトの価格情報は含めないでください。Google のシステムでは、フライトページのタイトルリンクを生成する際に価格情報を表示しない場合があります。これは、フライトの価格は非常に短時間で(時には数分おきに)変動するため、タイトルリンクに表示される価格がランディング ページの実際の価格と一致しないことがあるためです。

https://developers.google.com/search/docs/appearance/title-link?hl=ja#flight-pages

自動的にタイトルが書き換えられる

検索結果に表示されるタイトルは検索クエリとコンテンツがマッチしていればHTML上で記述するタイトルが表示されますが、そうでない場合は自動で本文から抽出してタイトルを書き換えてしまう事があります。

2021年8月25日に発表された検索結果におけるタイトルの扱いの変更前は、クエリに基づいて頻繁にタイトルが変化していましたが、今後はこのような変化は減るようです。(一方でスニペットのディスクリプションは今までと変わらず、検索クエリの影響を頻繁に受けてしまうようです。)

実際は、80%以上の割合でタイトルタグで記述したテキストが検索結果のタイトルに使用されていました。
A focus on good HTML title tags remains valid

2021年9月17日のGoogle 検索セントラル ブログのGoogle によるウェブページ検索結果のタイトル生成方法の詳細のページによれば、タイトルタグの使用割合が80%から87%になったようです。

2021年8月25日以前のケースでは、クエリに基づいてタイトルが生成される事もあったようですが、新しいシステムではクエリに関わらずドキュメントの内容を示す為に、ドキュメント全体に効果的な検索結果のタイトル文を生成するように改良されています。
How titles are generated

タイトルの自動書き換えは、コンテンツの品質が悪いということを示すサインではないかと疑ってしまう人々も多いそうですが、そのようなことはないようです。John Muller氏がそのようにコメントしています。

現在ではタイトル文を生成する際に、タイトルタグ以外にもページ上で表示される様々な要素が使用されます。見出しタグは以前よりも重要視されています。

検索結果のタイトル文生成に使用される要素

  • Titleタグ
  • H1、H2、H3などの見出しタグのテキスト
  • スタイルを使用して見出しのように扱われる(大きく目立つ)テキスト
  • ページを指定したアンカーテキスト

アップデートで言語や記述が適切ではないページのタイトルを自動的に生成

2022年6月3日にGoogleは検索結果のタイトル生成に関するアルゴリズムをアップデートした事を発表しています。影響の範囲は小さいはずです。

次のようなパターンで検索結果のタイトルに影響するようです。

複数言語で記述されたタイトル

複数の言語で記述されたタイトルは、ある言語の文章の後ろに、全く同じ意味を持つ文章を別の言語で繰り返して記述する事を意味します。次のように元のタイトルテキストに対して英語版のタイトルも追加する方法は最も一般的なパターンです。

गीतांजलि की जीवनी – Geetanjali Biography in Hindi

この例では、タイトルはハイフンで区切られた二つのパターンで形成されます。そして異なる言語(ヒンディー語と英語)で同じ内容を表現しています。両方の言語でタイトルが記述され、ページ本文自体はヒンディー語のみで書かれていた場合、Googleのシステムは矛盾を検知して次のようにヒンディー語のみのタイトルを使用する可能性があります。

गीतांजलि की जीवनी

異なる言語をローマ字表記にしたタイトル

ある言語から別の言語(アルファベットやカタカナ表記など)で音訳したタイトルもこのアップデートの影響を受ける可能性があります。例えば、ヒンディー語で書かれたある歌に関するページを準備する際に、ヒンディー語の文字ではなく、アルファベットを使用して音訳したタイトルを付けた場合が該当します。

jis desh me holi kheli jati hai

この場合、Googleのシステムはタイトルの代替手段としてページ上で使用頻度の高い記述を使用する可能性があります。

जिस देश में होली खेली जाती है

検索結果でタイトルが書き換えられないようにするには?

  1. 長すぎずに簡潔なタイトル文にする
  2. タイトルを空欄にしない
  3. 広範囲で同じタイトルを使用しない(Untitled、無題、またはサイト名のみを記述しているケース)
  4. ページコンテンツに関するわかりやすい説明に加えて理想を言えばサイトの説明も含める
  5. キーワードの詰込みを避ける
  6. 検索クエリと関連性のあるタイトル文にする

Googleのタイトルタグの書き換えは、検索ユーザーにそのページ内のコンテンツを判断してもらう為の仕組みの為、ほとんどのケースでは良い方向に働くはずです。Googleのこの変更後のデータでは、検索ユーザーにとって読みやすく、より好まれる結果となり、良好な結果を示しているようです。

例えば、必要であればウェブサイト名を検索結果のタイトルに追加する事もあれば、長すぎるタイトルタグの場合には、必ずしもタイトルタグで記述したテキストの冒頭から使用するわけではなく、タイトルタグで記述したテキストの中から関連する部分を検索結果のタイトル文に使用する場合もあるようです。

とはいえ、重要なページは要点を押さえたうえでタイトル文を最適化する事をおすすめします。

タイトルの問題点をツールで一括チェック

SE Rankingの「サイトSEO検査」では、ウェブサイト内の全てのページを巡回して、タイトルに関する問題点を一括抽出します。タイトルに関して問題があるページを把握でき、具体的な修正方法も確認できます。

  • 全ページのタイトル文を一括抽出(CSV形式、XLS形式)
  • タイトルの問題点と修正方法を一括チェック
サイトSEO検査でタイトルの問題点を抽出
サイトSEO検査でタイトルの問題点を抽出

チェック手順

  1. SE Rankingでアカウントを作成すると自動的にサイトSEO検査を実施してくれます。
  2. 検査完了後に左メニューの「サイトSEO検査」をクリックします。
  3. 次に「サイトSEO検査」のサブセクションの「問題点レポート」をクリックします。
  4. 抽出された問題点を全て確認する事ができます。

タイトルについては、以下の要素を検査してくれます。

タイトルタグのチェック項目

重複するページタイトルを持つURL

重複する <title> タグは特定のクエリに関連するページがどれかを判別する際に検索エンジンの認識を妨げます。重複するタイトルを持つページは検索順位でも良いパフォーマンスを発揮しません。

複数のタイトルタグ

<title> タグは検索エンジンに検索結果に表示させたいページのタイトル文を示す事ができます。複数の<title> タグを同じページで使用すると検索エンジンを混乱させてしまいます。

タイトルタグの欠如

<title> タグが空か見つかりません。検索エンジンは利用可能なページコンテンツを使用して、独自にタイトルを作成してしまいます。

長過ぎるタイトル

過剰に長いタイトルは検索エンジンによって省略され、検索結果で表示される長さは 600 px までとなる事にご注意ください。それ以上の場合、検索結果で不完全なタイトルが表示されてしまう事もある為、タイトルを作成する際にはサイズを考慮した方が良いでしょう。

短かすぎるタイトル

短すぎるタイトルではページの内容を十分示す事ができません。このような場合、検索エンジンがアンカーテキストやページ内のテキスト、その他ソースから抽出してページタイトルを自動的に記述してしまう事もあります。

サイトSEO検査はディスクリプションも含め、ウェブサイトの全てのページを巡回して、SEOに影響を与える問題点を一括して抽出してくれます。

ご興味がございましたら、SE Rankingでは2週間無料で試せるトライアル版をご利用頂けますので、現状の問題点を把握する意味でも一度活用してみてはいかがでしょうか。

以下のページでトライアルアカウントを無料で作成頂けます。

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この記事を書いた人

SEOは考え方はシンプルですが、いざ実践するとなかなか思うようにいきません。
当ブログでは、読者の方に成功も失敗も合わせて情報を共有し、同じような悩みを解決できればという思いで運営しています。
【著書】
分析が導く 最新SEOプラクティカルガイド」(2022年5月27日発売 技術評論社)
最強の効果を生みだす 新しいSEOの教科書」(2017年9月20日発売 技術評論社)

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