検索クエリの種類と意図

Search Times

検索クエリとは?

検索クエリとは、検索する際にユーザーが入力するキーワードの単語、複数の単語・フレーズを意味します。クエリ(query)は質問、疑問を意味します。

検索エンジンは、「検索クエリのタイプによってユーザーが求めるコンテンツは異なる」という事を認識している為、検索クエリのタイプによって検索結果に表示されるコンテンツの傾向は異なります。

例えば「サッカー ワールドカップ予選」で検索するユーザーは、過去の勝敗や現在の順位、次の試合の日時を調べるユーザーが多い為、検索結果画面では、クエリと関連性の高いコンテンツを上位に表示させるようになっています。

検索クエリは大きく分けて3種類あり、

  • インフォメーショナルクエリ(情報関連)
  • トランザクショナルクエリ(購入・申込み関連)
  • ナビゲーショナルクエリ(特定のウェブサイトに”行く”)

と分類できます。

検索クエリと検索キーワードの違い

検索キーワードと検索クエリは概念的な違いがあります。
検索クエリは、検索ユーザが実際に検索する際に入力する単語やフレーズです。ユーザーの意図が含まれているという事に注意しましょう。

Googleのヘルプによると検索キーワードは、Google 広告の広告主が設定する語句やフレーズを意味し、検索クエリは検索ユーザーが使用する語句やフレーズを指します。

特にビッグワードの場合、例えば「旅行」というクエリの場合、その意図は検索ユーザーによって異なります。国内旅行、海外旅行、旅行代理店、ツアーなど様々な意図が隠れています。

また季節や時間の変化によってもクエリの意図は変わってきます。

例えば「クリスマスツリー」の意図は、7月であれば木そのものの情報が、12月であれば購入場所の情報、1月であれば片づけ方の情報が求められるかもしれません。

検索キーワードとしては一語でも、クエリの意図は検索ユーザーによって様々にあるという事を認識しましょう。

リスティング広告とSEOの違い

リスティング広告のケース

リスティングの場合における検索クエリと検索キーワードとの違いは、検索クエリは検索ユーザーが実際にタイプする語句を意味し、検索キーワードは、広告運用上ターゲットとするキーワードを意味します。

検索キーワードと検索クエリ

SEOのケース

以前はキーワードという単語で施策を行うという事が一般的でしたが、Googleがコンテンツを理解できるようになって以降は検索クエリの意味を理解して、検索ユーザーに役立つコンテンツを作成するという施策が一般化してきている為、あまり区別する必要はないかもしれません。

現在のSEOでは検索クエリの意図を理解して、検索ユーザーにとって役立つコンテンツを提供する事は最も重要な要素です。
ウェブ上に多数存在するコンテンツと比較して、より詳しく、よりわかりやすく、多くの人に指示されるコンテンツは検索順位で優遇されます。

Google検索上で自サイトにおける検索クエリの表示回数・クリック数、CTR、掲載順位を調査

自身で管理しているサイトが、Googleの検索結果上でどのようなクエリでどの位表示され、クリックされているか調べる事ができます。

  1. Googleが無料で提供している「Search Console」にまだ登録していない方は、まず先に登録しておきましょう。
あわせて読みたい
  1. Search Consoleにログインし、自身のサイトを選択します。
  2. 左メニューの「検索パフォーマンス」をクリックすると確認する事ができます。
検索クエリ一覧

検索クエリが表示されない場合は、データが提供されるまでタイムラグがあるかもしれませんので数日待ちましょう。それでも表示されない場合は、設定が誤っていないか確認しましょう。
Googleアナリティクスを確認してオーガニック検索トラフィックのデータ全くなければ検索エンジンで全く検索されていない可能性もあります。

Ahrefsの調査によると2022年7月の時点で、Search Consoleでレポートされるクエリは全体の15%ほどしかないウェブサイトも存在し、平均では全てのクエリデータの46.08%しか表示しないようです。
(146,741件のウェブサイトで、およそ90億回のクリックを行い、合計クリック数とGoogle Search Consoleでレポートされるクリック数を比較して調査したようです。)
Search Consoleでは匿名性の低いクエリは元々表示されませんが、それ以外にもかなり多くのクエリデータが内部の制限によって表示されないことがわかっています。

インフォメーショナルクエリの特徴

インフォメーショナルクエリは、物事を調べる意図で検索されます。
SEOではインフォメーショナルクエリを狙って上位表示させる事で、潜在的な顧客を獲得し、ブランドを認知させてコンバージョンへと繋げます。

インフォメーショナルクエリ 検索ユーザーの意図

情報系キーワードには、次のような行動につながります。「言葉の意味を調べる」、「問題の解決方法を調べる」などがあげられます。

インフォメーショナルクエリの例

「内部SEOとは?」であれば内部SEOの方法について調べる。「XML sitemap 作成方法」であれば、sitemap.xmlの記述方法について調べる。「Googleアナリティクス 設定方法」であれば、文字通りです。

インフォメーショナルクエリに対応するSERP要素

SERP(Search Engine Result Page)はサープと読み、検索結果ページの事を意味します。

検索クエリの傾向によってGoogleで表示される検索結果に含まれる要素が異なります。
インフォメーショナルクエリの場合は、以下のような要素が表示される事が多いです。

ページにあった目的でクエリ選定をしましょう

インフォメーショナルクエリは、ユーザーが情報を収集する段階で使用するクエリです。

例えばユーザーの検索目的が、「内部SEOの方法を知りたい」場合、「内部SEOとは?」、「内部SEO 方法」といったクエリで検索する事が想定されます。
このクエリに対応する解説ページを作成し、訪問したユーザーに「SEOチューニングサービス」や「SEO最適化ツール」の情報を提供します。自社商品ページへのリンクも一部含めておく事で、自社商品の存在を知らない訪問者に対してその存在を知ってもらう機会となります。

Googleアナリティクスでコンバージョンの設定をしておけば、どのページがコンバージョンをアシストしているかチェックする事ができます。

YMYLのクエリに対してはEATが重要

YMYLとは?

YMYLはYour Money or Your Lifeを意味します。
情報の種類によってはページの品質が特別に重要視されます。このようなページをYMYLページとGoogleは読んでいます。それらのページは、人々の現在や将来における状態(身体的、経済的な面や安全性等)に影響を与える可能性があります。YMYLページは信頼性の高いウェブサイトによって提供されるべきで、その内容は高い専門性と信頼性の元で作成されるべきと考えられています。

EATとは?

E-A-TのEは専門性を意味する”expertise”、Aは権威性を意味する”authoritativeness”そしてTは信頼性を意味する”trustworthiness”です。
E-A-Tはユーザーにとって重要な情報のタイプ(正しい情報を得たいユーザーが知る必要のある情報)を提供するサイトに対してより注力して評価される為、YMYLに関連するクエリに対しては重要性が増します。

あわせて読みたい
YMYLとE-E-A-T(旧EAT)の概要 著者情報は重要 【YMYLとは?】 YMYLとは、人の将来の幸せや、健康、財産、安全に影響を与える可能性があるトピックを含むページの事を意味します。Googleの検索品質評価ガイドラインに...

時系列、タイムラインでページを見やすくする

WordPressなどのCMSを活用するとアーカイブページなどの作成や、RSSにより新着ニュース順に表示させる事ができます。
検索クエリによっては年や月を入れて検索するケースもあります。

例えば「2011年6月 アルゴリズム変動」などの場合は、過去のニュースを調べたいという事になります。RSSやアーカイブページはもちろん、このようなクエリに対応する為には、記事ページに日付をきちんと入れる事もSEOでは重要です。

新着順になっていないページ

時系列にする事で検索ユーザーは求める情報を探しやすくなります。CMSの設定に誤りがないかチェックしましょう。

古い情報のみで更新していないページ

更新間隔と情報の鮮度は検索順位にも影響があります。
検索エンジンは特に情報の新鮮さが重要視されるようなクエリの場合は、「QDF」というアルゴリズムが働き、順位に影響します。

例えば毎年1回定期的に新着情報があるもの「確定申告」関連などは、年1回でも良いですし毎日新着情報があるようなスポーツ系の情報ワードは、頻繁に更新する必要があります。

古い情報のまま放置すると検索ユーザーへ誤った認識を与える事になる為、検索エンジンからの評価も低くなるようです。
サイトのテーマに沿って訪問者に役立つような最新の情報を掲載していくようにしましょう。

更新頻度と順位との関連性については、「SEO サイトの更新頻度(ページ追加)の影響と有効性」で解説しています。


トランザクショナルクエリ 検索クエリの特徴

トランザクショナルクエリは、ウェブ上での成約に結び付きやすく、検索ユーザー側は商品を購入したい、サービスに申し込みたいといった意図が含まれます。
ライバルも多く、ユーザーの意図によってはSEOが難しいクエリで、どちらかと言えば検索広告で活用されるクエリです。

トランザクショナルクエリの意図

トランザクショナルクエリには、次のような行動につながります。
「商品の購入」、「無料でソフトをダウンロード」、「オンラインで支払う」、「オンラインゲームをする」、「花を贈る」、「デジカメ写真の印刷を注文する」、「動画を見る」などがあげられます。

トランザクショナルクエリの場合はE-A-Tの重要性は低くなる

E-A-TのEは専門性を意味する”expertise”、Aは権威性を意味する”authoritativeness”そしてTは信頼性を意味する”trustworthiness”です。
E-A-Tはユーザーにとって重要な情報のタイプ(正しい情報を得たいユーザーが知る必要のある情報)を提供するサイトに対してより注力して評価されます。一般的なトランザクショナルクエリに関して言えば、E-A-Tが重要視されるケースは少ないでしょう。

トランザクショナルキーワードの例

「犬 ポスター」であれば「犬のポスターを選んで購入」、「ハリーポッター DVD」であれば「DVDの購入またはレンタル」など様々です。検索ユーザーは、欲しいものを絞り込む為、複合キーワードとなりやすいのではないかと思います。

特定の商品カテゴリで検索される場合には、価格や商品比較コンテンツが表示されるケースが増えてきます。この場合は取り扱い商品が豊富な程、比較の材料が増える為に上位表示されやすくなります。Amazonや楽天といったショッピングサイトが優遇されるのはこのような理由からです。

商品比較コンテンツに関しては、既に英語圏で判断基準やアルゴリズムが更新され、ランキングに大きな影響があったようです。日本語に関しても遅かれ早かれ対応する事が予測されますので、事前に確認しておくと良いでしょう。

商品レビューアップデートに関する内容については以下の記事でまとめています。

あわせて読みたい
レビューズ アップデートを11言語で実施 – 日本語は未対応 2023年4月13日にレビューズアップデートが実施され、4月25日に完了しています。今回から名称がプロダクトレビューアップデートから、レビューズアップデートに変更され...

トランザクショナルクエリに対応するSERP要素

SERP(Search Engine Result Page)はサープと読み、検索結果ページの事を意味します。

検索クエリの傾向によってGoogleで表示される検索結果に含まれる要素が異なります。
トランザクショナルクエリの場合は、以下のような要素が表示される事が多いです。

ページにあった目的でクエリ選定をしましょう

ECサイトの商品ページであれば、必ずトランザクショナルキーワードは含めましょう。
Googleアナリティクスでコンバージョンの設定をしておけば、どのキーワードがコンバージョンに結び付きやすいキーワードなのかをチェックする事ができます。各商品ページごとに異なるキーワードでSEOをすると効果的です。

ECサイトの商品ページコンテンツの下半分にSEO用に長い解説コンテンツは不要

この場合、Googleはそのコンテンツがトランザクショナルクエリ向けなのか、インフォメーショナルクエリ向けなのか判断できなくなる場合があるようです。
そうなると最も上位表示させたいトランザクショナルクエリでは評価が薄まってしまう事になるかもしれません。不自然でユーザーにとって不要なコンテンツは含める必要はありません。

ユーザーが必要な情報は商品のカテゴリと、個別商品の詳細ページへのリンクです。

English Google SEO office-hours from September 3, 2021

認知が必要なサービスや商品のケース

扱う商品やサービスによっては、商品名やサービス名など特定の名称で検索されて購入されるようになるまでは、その名称の認知が必要になる事があります。
このような場合は、インフォーメーショナルクエリに対応したコンテンツを作り、そのコンテンツを通して特定の商品やサービスを紹介するといった施策も有効です。


ナビゲーショナルクエリのキーワード

ナビゲーショナルクエリは、ある特定のページに行きたいという意図があって検索されます。
インフォーメーショナルクエリ、トランザクショナルクエリと異なり、特定のサイト内に辿り着いてから調べたり、アクションを起こしたりといった行動になります。

ナビゲーショナルクエリの意図

ナビゲーショナルクエリは、他のキーワードとは異なり、特定のウェブサイトに”行く”という意図になります。

ナビゲーショナルクエリ キーワード例

「amazon」、「youtube」、「東京大学」、「iPhone5」、「ジョルダン」などがあります。
「Facebook」も該当しますね。
検索キーワードは1語が多いのも特徴だと思います。

ナビゲーショナルクエリに対応するSERP要素

SERP(Search Engine Result Page)はサープと読み、検索結果ページの事を意味します。

検索クエリの傾向によってGoogleで表示される検索結果に含まれる要素が異なります。
ナビゲーショナルクエリの場合は、以下のような要素が表示される事が多いです。

ページにあった目的でクエリ選定をしましょう

ナビゲーショナルクエリで検索される場合は、ウェブサイトや商品、ブランドが広く知れ渡っている状態を指す為、一般のウェブサイトではあまり意識する必要はないかもしれません。

ディスプレイ広告やYouTube広告では、競合ブランドを検索した事があるユーザーを対象にしたオーディエンスを作成して、そのオーディエンスに対して自社ブランドを宣伝するという手法があります。

ナビゲーショナルクエリの集客を増やすには、「他のメディアでプロモーションを行い、ブランド認知させる事(ブランド名を覚えてもらえれば、ブランド名検索が増える)」や、ウェブサイトの訪問者が再び訪れたいと思うような仕掛けが必要となるでしょう。
まずは、インフォメーショナルクエリとトランザクショナルクエリを意識しながら、SEOを行っていきましょう。


場所により検索結果が異なる検索クエリ

海外の場合は英語圏といってもイギリスもアメリカもオーストラリアもある為、同じ言葉であっても検索される場所により意味が異なったり、検索意図が異なったりするようです。
日本でもスマートフォンや、PCのIPから位置情報を取得して、マッチした検索結果を返すようです。

例えばfootballやsubwayは、場所により検索意図が異なります。
イギリスでは、サッカー、地下道という意味になりますし、アメリカではアメフト、地下鉄という意味になります。

Googleはこのように位置情報により検索意図が異なるという事を認識した上で、検索結果も変えているようです。
日本でも、そのエリア内で最も便利と思われる検索結果が表示されているのではないかと思います。
例えば「居酒屋 格安」で検索すると、ローカルパック(マップ表示枠)に最寄の居酒屋が表示されます。

一つの単語でも複数の意味を持つ検索クエリ

1ワードの検索クエリによっては複数の意味を持つ場合があります。例えば「ライオン」というクエリの場合は、社名と動物の2パターンがあります。主に普通名詞と社名・ブランド名のパターンが多いのではないかと思います。複数の意味を持つ検索クエリに関して、検索エンジンは3パターンで分類しているようです。

3種類の検索クエリ

複数の意味を持つ検索クエリはおおまかに3つです。検索エンジンを利用する際に「ほとんどのユーザーが思い浮かべるクエリ」と、「いくつか候補があげられるもの」、「検索する可能性はあるが、ほとんどのユーザーは知らないもの」があります。

ほとんどのユーザーが思い浮かべるクエリ

「ワンピース」で検索する場合、服に関する情報よりも圧倒的にアニメに関する意図が多いです。ただし、春や夏には服のワンピースに関する情報が上位に掲載される事もあるようです。

いくつか候補があげられるもの

「アマゾン」で検索する場合、社名のアマゾンで商品を調べたり購入するという意図と、アマゾン川に関する情報を知りたいといった意図の複数あります。現在では1ページ目はすべてamazon.com関連の情報やニュースで占められています。(2021/3/30現在)

Googleはキーワードの意図を把握した上で、ユーザーの需要を満たす検索結果を提示します。
その為、キーワード毎のSERP(検索結果)の傾向を把握して、適したコンテンツを準備する事が、掲載順位の向上に繋がります。

キーワード毎のSERP傾向も計測するのがポイント

このセクションでは、 SERPチェッカー の使い方を解説します。
検索順位を計測するだけでなく、キーワードごとの検索結果の特徴を掴む事ができれば、今までとは異なるアプローチで新たな施策へ応用していく事ができます。ここではSE Rankingをもとに説明します。

SE Rankingは2週間無料で利用可能なトライアルアカウントを作成できます。トライアル期間をフルに活用してSERP要素を最適化してみてはいかがでしょうか?

SE RankingではSERP要素という項目により、検索結果で掲載されている17種類のブロックを以下のようにわかりやすくアイコン表示します。

SERP要素
SERP要素
青いアイコン

該当の要素で自身のウェブページが掲載されている事を意味します。

グレーのアイコン

該当の要素は表示されているが自身のウェブページは掲載されていない事を意味します。

SE Rankingのフィルター機能を使って各SERP要素に対応するキーワードを一括で抽出した上で、必要なキーワードに対して最適化すると効率的です。

以下の手順で特定のSERP要素が表示されているキーワードを一括で絞り込む事ができます。

  1. 検索順位セクションへ移動します。
  2. 検索順位テーブルの右上に位置する「フィルタ」をクリックします。
  3. 「SERP要素」のドロップダウンから最適化したい要素にチェックを付けます。
  4. 「フィルタを適用」ボタンをクリックします。
SERP要素
強調スニペット枠が表示されているクエリを一括で抽出

17種類の要素と最適化方法についてを見ていきましょう。

強調スニペット枠に掲載されるという事は実質1位表示されているという事になります。当然そのクエリで最も多いトラフィックを獲得できます。

  1. 自然検索で出来るだけ上位表示
    自然検索の評価で順位が高い程、強調スニペットで表示される確立も高くなります。
  2. 鮮度と正確性
    2019年2月に強調スニペットの情報の正確性や鮮度を評価するアルゴリズムが適用されています。タイムリーな情報や正確性が必要なクエリに対して、適した検索結果が表示されるようになります。
  3. コンテンツの配置場所
    強調スニペットが検索結果に表示されはじめた当初は、なるべくページの上部に配置した方が掲載されやすいという感覚がありました。その後のアルゴリズムの改良などもあって、現在ではページの中段に配置したとしても掲載されるケースが増えてきていると感じます。
  4. クエリを含む見出し文
    「〇〇とは?」や「〇〇の意味」などは検索されやすい。検索ボリュームが少なければ、強調スニペット表示された場合の効果も小さいので、事前に検索ボリュームからクエリの需要を調べておくと良いでしょう。
  5. 答えを見出しの直下に配置
    見出しのすぐ下にクエリの答えとなるコンテンツを配置します。
  6. 適切なタグを使用 (p, img, table, ul, ol)
    • 文章
    • 画像とalt属性
    • 箇条書き
    • 番号付き箇条書き

詳細については以下の記事で解説しています。

あわせて読みたい
強調スニペットのメリットと設定方法 【協調スニペットとは?】 強調スニペットとは、言葉の意味や手順、比較などの特定のクエリに関して、ウェブページ内からタイトル、説明文、画像、リンクを抽出し、簡単...

ローカルパック

ローカルパックとは、地域に関連するクエリを入力した際に、通常のGoogle検索(ユニバーサル検索)結果の一部に含まれる地図とビジネスの情報のリストです。Googleマップ検索から関連性の高いビジネス情報が掲載されます。検索結果に関連性の高いビジネス情報が3件まで表示されます。

ローカルパック
赤枠がローカルパック

Googleマイビジネスに自身のビジネス情報を登録して次のような項目を最適化します。

  1. ビジネス名
    正式な名称を入力。地名やキーワードは含めないでください。
  2. NAPデータ
    インターネット上に掲載されているビジネスや店舗の名前、住所、電話番号の情報は統一しましょう。Googleに正しく認識されるようになります。
  3. 説明文
    関連するキーワードを含めた詳しい説明を提供しましょう。
  4. カテゴリ
    適切なカテゴリを選択してください。選択できるカテゴリが無い場合は、想定していたカテゴリに近い意味のカテゴリを選ぶか、Googleマイビジネス経由でGoogleに直接問合せをしてみましょう。
  5. 写真
    少なくとも10件以上の写真が必要です。検索ユーザーに役立つ写真であれば多ければ多い程良いでしょう。
  6. レビュー
    顧客にレビューをお願いしましょう。可能ならキーワードも含めた文章でレビューをお願いします。レビュー、口コミに対してはそれが悪い評価であってもきちんと返信しましょう。
  7. ビジネスサイテーション
    Yelp上でのビジネスリスティングへの登録などが代表的です。
    日本では、Yahoo!プレイスやiタウンページ、gooタウンページなどがあります。
    登録する場合にはNAP情報は統一し、出来るだけ詳しい情報を提供しましょう。
  8. 定期的な投稿・更新
    定期的な投稿やメッセージの送信の他、質問に対する回答も怠らないようにしましょう。
  9. 検索ユーザーとの距離
    検索ユーザーと店舗の場所の距離は、ランキング要素の一つです。この項目の最適化はできません。
  10. 曜日
    曜日は少なくともマップの結果に影響するようです。例えばニューヨークに住んでいて、午前8時にマップを開いた場合には、ディナースポットよりも近くのコーヒーショップを強調します。
  11. CTR
    クリック率もランキングに影響します。電話をかけるボタンなど、適切なボタンを設置する事で改善が可能です。

ローカルSEOとも呼ばれる手法です。店舗や地域を限定したサービスの場合はGoogleマイビジネスの活用は必須となるでしょう。

トップニュース

トップニュースは検索結果の上部に表示されるニュース枠です。ニュース性の高い信頼できるコンテンツがトップニュース枠に掲載されます。

今まではAMPが掲載必須条件の一つでしたが、ページエクスペリエンスアップデート後は、Googleニュースポリシーに沿ったコンテンツであれば掲載される可能性があります。

トップニュース枠

ニュースメディアを運営しているのであれば、パブリッシャー センターに登録しておきましょう。

サイトリンクは、主にブランドや社名で検索された場合に表示されます。ユーザーが必要とするページをGoogleのアルゴリズムが自動的に判断して表示します。

サイトリンク
サイトリンクの例

サイトリンクはGoogleのアルゴリズムで自動的に決定される為、確実にコントロールする方法はありません。ナビゲーションメニューの名称が表示される事が多い為、サイトリンクで掲載される事も想定してわかりやすいメニュー名を付けましょう

サイトリンクは検索結果のファーストビューを大きく占める為、社名やブランド名で検索された場合に、サイトリンクが表示されていれば他のウェブサイトへクリックが流れてしまう事をある程度阻止できます。

Googleマイビジネスへの登録や、ブランド名や社名をターゲットとした検索広告も活用して、検索結果のファーストビューを100%占有し、競合によるブランドスイッチ(顧客が競合製品に乗り換えてしまう事)の機会を出来るだけ減らしましょう。

画像検索結果

画像検索結果は人物や商品、動物など様々なクエリで見かけます。画像をクリックするとその画像が掲載されているページのタイトルやその他の関連画像が表示され、更にタイトル部分をクリックするとその画像が掲載されているウェブページが表示されます。

画像検索結果枠
画像検索結果の掲載枠

該当するクエリに対して画像を最適化する事で、表示の可能性が高くなります。代表的な最適化項目は以下の通りです。

  • alt属性
  • タイトル属性
  • 適した画像サイズ
  • SEOフレンドリなURL

強調スニペット枠にも画像や動画が掲載される事がある為、見逃さずにチェックしましょう。

Googleは検索ユーザーの行動を学習して、検索結果に含める為に適したSERP要素を表示しているようです。例えば、ある検索クエリで標準(ユニバーサル検索)で画像や動画枠が検索結果に含まれていない場合、同じクエリで検索するユーザーの中には、画像や動画を求めてSERP(検索結果ページ)の画像タブ、動画タブをクリックする人もいます。
もし画像タブ、動画タブをクリックする検索ユーザーが一定以上いるようであれば、Googleに画像や動画を検索結果に表示する価値があると教える事になります。

動画検索結果

クエリによっては動画検索結果の一部がサムネイルやタイトル、説明、公開日、再生時間、アップロードしたアカウント名とともに掲載されます。多くはYouTubeなどの大規模な動画ホスティングサイトからの情報が表示されます。

動画検索結果の掲載枠
動画検索結果の掲載枠

企業のYouTubeアカウントを作成して、詳しいプロフィールや動画情報を追加しましょう。クエリに関して動画の以下の要素を最適化します。

  • タイトル
  • 説明文
  • ハッシュタグ
  • プレビュー
  • 説明文内にあなたのウェブサイトへのリンクを追加
  • 該当するページに動画を埋め込み表示
Googleは動画の中身も理解できるようになってきている?

Google Search Product Manager for Videos のDanielle MarshakがSearch Off the Recordで動画を理解する方法について次のように発言しています。

  • 動画ファイルのオーディオから話している言葉を理解している
  • 動画から文字を抽出している。動画で使用されている見出しのような文字も含まれ、動画のセクション(重要な時間)の場所を理解する。
  • 物体や動物、動きなど視覚的な情報も抽出できますがまだGoogleにとっては扱いが難しいようです。
  • 構造化データは様々な方法で使用されています。

カルーセル結果

カルーセルとは遊園地のメリーゴーラウンドのようにくるくると結果が回転して掲載される枠の事を指します。映画や書籍、音楽、ゲームに関連するクエリで表示される場合が多いです。

カルーセル結果
カルーセル結果

この中から一つをクリックすると、クリックした特定のクエリに関する新たな検索結果が表示されます。つまり、カルーセルにはあなたのウェブサイトが掲載されている検索結果ページへのリンクを含んでいるかもしれません。この場合は以下の施策につなげます。

  1. 自身のビジネスに該当しそうな特定のクエリで上位10位以内の表示を狙います。
  2. その特定のクエリがカルーセル表示結果内に含まれている必要があります。例えば、「ゴールデンレトリバー」は、「犬 種類」という上位階層のクエリ分類に位置しています。または「ダンボ」であれば、「ディズニー映画」のカルーセルに含まれます。
特定のサイトが表示されるわけではないカルーセルを監視する理由

検索結果にあなたのウェブサイトが含まれている事だけでなく、あなたにとって重要なクエリでGoogleが掲載している要素を把握する事は大切です。

例えば、人気Androidゲームに関する記事で特定のクエリで上位10位以内に表示されているとします。

ですが、同じ検索結果ページ上でカルーセルが表示されているとしたら、検索結果から多くのユーザーがカルーセルに表示されているその他の特定のクエリに流れていってしまいます。

急にカルーセルが表示されるようになった場合、あなたの記事の検索トラフィックに大きな影響を与えます。

このような理由から、カルーセル表示の有無を監視するという事には意味があります。

他の人はこちらも質問 (PAA)

「他の人はこちらも質問」枠は元のクエリと関連する質問のリストが表示されます。クリックすると、ページから抽出されたタイトルや説明が表示され、そのページへのリンクも含まれています。質問の回答は強調スニペットの情報が表示されているものと推測されます。正式名称は関連質問グループと言います。

他の人はこちらも質問 (PAA)

強調スニペットはSERP上部に表示される一方で、「他の人はこちらも質問」枠は検索結果の様々な箇所で表示されます。

類似するSERP要素として「他の人はこちらも検索」というものもありますが、こちらは回答やタイトル、リンクなどは含まれず、表示されている候補の検索クエリで再検索します。正式名称は探索機能と言います。
他の人はこちらも検索

Googleはこの要素内に表示させる方法についてはいつものように公開していませんが、「他の人はこちらも質問」に含まれる質問のクエリで強調スニペット表示を達成していれば掲載される可能性は高まります。

「他のユーザーも行った質問」のクエリもSERPチェッカーに追加して、継続して監視しておくと良いでしょう。

Googleの動画説明によると、コアアップデートにより頻繁に変更される要素でもあります。

レビュー

レビューはウェブサイトのユーザー評価をもとに、ページのURLの下に表示される通常のスニペットに星が追加されます。レビューがページに含まれていればあらゆるクエリで表示されます。星による評価は検索ユーザーの注目を集め、信頼度が高まります。その為、あなたの顧客に対して、商品やサービスに関するレビュー記載をおすすめする事は重要です。

レビュー評価
レビュー評価掲載

星による評価をSERPに表示させるには、あなたのウェブサイトにレビュー評価フォームを追加する必要があります。

例えば、ブログ記事に対してユーザーの評価を可能にする特別なプラグインを使用する事ができます。WordPressサイトであれば、WP-PostRatings プラグインが有名です。

Googleは偽のレビュー・マークアップを厳しい対応を行いますので嘘の情報を掲載する事は避けましょう。構造化マークアップが正しく動作しているかどうかは、こちらのリンクで確認しましょう。

上部広告

上部検索広告は検索結果1ページ目のオーガニック検索枠の上にGoogle広告が表示される枠です。いわゆる広告価値のあるトランザクショナルクエリ(「○○ 購入」のような)だけでなく、物事を調べる際に使用するインフォメーショナルクエリ(「○○ 方法」や「○○ とは?」など)でも掲載される事があります。

上部広告はサイトリンクやレビューのような他の要素と組み合わせて表示させる事ができます。

上部検索広告
上部検索広告

テストして検索広告のメリットを評価するには、Google広告を活用します。その為には広告キャンペーンで使用するクエリを選定する事が重要で、これによりキャンペーンの成功や予算が決まります。

どこから始めて良いかわからない場合は、SE Rankingの競合調査を使うのもおすすめです。競合サイトが広告に使用しているキーワードや広告費用を把握する事ができます。これらのデータを参考にキーワード選定を行い、Google広告を開始しましょう。

下部広告

広告を掲載する場合には上部広告と同様ですが、広告は検索結果の下部にも表示されます。上部広告の方が効果的で、クリック率やヴィジビリティは下部広告よりも当然高くなります。上部広告と下部広告は常に検索結果の1ページ目に表示され、これにより大きな価値を生みます。

上部・下部広告が表示される検索結果ページの場合は、入札単価の低い広告が下部に表示されやすいですが、クエリによっては下部広告枠のみしか掲載されないものもあります。ページ上部に広告を表示するには、広告ランクの下限値をクリアしている必要があります。広告の順位は広告ランクとクエリに対する関連性により決まります。

上部広告枠に掲載する方法については「広告を Google 検索結果ページの上部に表示する」をご覧ください。

Twitter掲載枠

GoogleはTwitterとのパートナーシップを発表しています。これにより全てのツイートをインデックスして検索結果に表示するようになりました。個人やブランド、リアルタイムの需要が強いクエリに関しては、最新のメッセージがTwitter掲載枠に表示される事があります。企業や著名人が活動的にツイートすると、オーガニック検索エリアにTwitter枠が表示される可能性があります。

Twitter枠
Twitter表示枠

あなたのブランドクエリでTwitter枠を表示させるには、Twitterプロフィールを詳しく記述する必要があります。この枠はクエリと関連する投稿を表示し、あなたをフォローしていない人々の為に、フォローをおすすめします。定期的な投稿、フォロワーの成長が表示の鍵を握ります。

ナレッジグラフ

ナレッジグラフはクエリのテーマに関する役立つ情報を提供する特別なブロックです。ほとんどの場合でGoogleはWikipediaのデータからユーザーに役立つ追加情報を表示します。例えば、「マーティン・エデン」で検索すると、小説に関する情報だけでなく、ジャック・ロンドンのその他小説のリストも表示されます。商用価値のあるクエリでも表示される事があります。

ナレッジグラフ
ナレッジグラフ

ナレッジグラフに掲載する方法についてはGoogleは言及していません。以下の方法が利用できるものと推測されます。

  1. あなたの企業のWikipediaページを作成します。既にあなたのブランドの知名度があり、ナレッジグラフで要求される情報がページに含まれている場合に、ナレッジグラフボックスで表示される可能性があります。
  2. 画像も掲載され、画像経由でウェブサイトへアクセスする事もできます。商用価値のあるクエリに対して画像を最適化する事で、それらの画像もあなたのウェブサイトへのリンクとともにナレッジグラフボックスの画像として掲載される可能性があります。

既にあなたのウェブサイトがナレッジグラフに掲載されている場合には、あなたのSNSページへのリンクを追加しましょう。その前に認証が必要となります。

ナレッジカード

ナレッジカードはクエリについての役立つ情報を提供する検索結果の上部に個別に表示されるブロックです。

ナレッジカードはナレッジグラフと似ていますが、異なった働きがあります。第一にナレッジグラフは主にWikipedia(或いはCIA World Factbook や Freebase)の情報を掲載しますが、ナレッジカードはWorld Bank や The Skyscraper Center といった特別なデータベースからの情報が掲載されます。第二にナレッジカードは動的な要素を含みます。例えば、以下のスクリーンショット画像のカードでは、様々な点でグラフが表示されています。実際に、このようなブロックは、クエリに関して様々な情報が含まれてしまう為、検索ユーザーがその先のオーガニック検索結果まで情報を探すことはめったにありません。

ナレッジカード
ナレッジカード

Search Consoleを確認して、このクエリでのクリック率が低い場合には、SEOで注力すべきターゲットキーワードから除外しても良いでしょう。

AMP枠

モバイルファーストインデックスに伴い、Googleは全てのウェブサイトに対してモバイル対応を推奨しています。AMPはこれを実現する要素の一つで、AMP化したHTMLバージョンによりページの表示速度を高速化します。AMP HTMLで作成されたウェブページはモバイル検索結果のみAMPマーク付きで表示されます。

AMPマーク
AMPマーク

実際にAMPマークはそのページの表示速度が他のページよりも早い事を示しています。

ショッピング結果

ショッピング結果は、様々な商品を含むカルーセル型のカードを含む特別なブロックです。検索ユーザーは商品を探したり、検索結果の1ページ目で価格を直接比較する事ができます。特定のモデルや商品カテゴリに関わらず、商用価値のあるクエリで表示される傾向が強いです。

ショッピング結果
ショッピング結果

各カードには、写真や商品名、価格、販売店といった定期的に更新される基本情報を含みます。

ショッピング結果枠ではコンテンツ広告ポリシーに基づく商品が表示され、購入する事ができます。確実に表示するには、Google広告とMerchant Centerのアカウントが必要です。
次の3つのステップで、Merchant Centerでキャンペーンを開始します。

  1. アカウントを作成してGoogle広告に接続し、ウェブサイトの管理権限を確認します。登録の詳細な手順や、プロフィール作成の条件についてはこちらをご覧ください。
  2. フィードを用意します。必要な全てのデータを提示した商品リストです。
  3. フィードを追加して適切に運用します。

2020年10月から全世界でショッピング検索や画像検索、ユニバーサル検索結果内のショッピング検索枠で無料掲載が開始されています。無料掲載に関してもMerchant Centerの登録は必須条件です。

無料枠では「人気商品」ブロックが提供されています。

人気のプロダクト
人気商品

デスクトップ検索であれば掲載商品をクリックすると、またはモバイル検索で人気商品枠をタップすると、プロダクトの詳細が表示されます。3回目のプロダクトレビューアップデート以降、英語圏では該当商品を言及しているレビューコンテンツYouTubeのキーモーメントも表示されるようになっています。アフィリエイトの場合には、日本での対応に備えて考慮に含めた方が良い項目となるかもしれません。

ホテルパック

ホテルパックは、場所と宿泊施設を含むキーワードで検索した場合に表示される特別なブロックです。もともとは広告枠のみでしたが2021年3月に無料での掲載も始まりました。広告を購入すれば上位の枠に掲載されます。

ホテルパック
ホテルパック

宿泊施設の情報を掲載するには、「Google でホテル情報のサプライヤーになるには」の手順に沿って情報を管理しましょう。無料枠だけでなく広告も効果的です。

タイプ・ブランド・性別・年齢による絞込

特定の商品分野に関するクエリで検索した際に、検索ユーザーに更に情報を絞り込んでもらう為に「タイプ」、「ブランド」、「性別・年齢」による絞り込みを行う為のブロックが表示されます。

ブランド
ブランドで絞り込む
タイプで絞り込み
タイプで絞り込む
性別・年齢で絞り込む
性別・年齢で絞り込む

SEOに必要な全ての機能を備えた
総合的なSEOプラットフォーム

キーワード順位取得精度100%
競合SEO/PPC調査
詳細なウェブサイト検査

この記事を書いた人

SEOは考え方はシンプルですが、いざ実践するとなかなか思うようにいきません。
当ブログでは、読者の方に成功も失敗も合わせて情報を共有し、同じような悩みを解決できればという思いで運営しています。
【著書】
分析が導く 最新SEOプラクティカルガイド」(2022年5月27日発売 技術評論社)
最強の効果を生みだす 新しいSEOの教科書」(2017年9月20日発売 技術評論社)

>>著者情報の詳細

Search Times
閉じる