Search Console の 404 一覧を見て慌てる前に
Search Console の「ページ」レポートに「見つかりませんでした(404)」が数百件並び、「評価が下がるのでは」「クロールバジェット(Googlebot がサイトに割くクロールの上限)が無駄になるのでは」と不安になった経験は多いはずです。
この定番の不安に、Google が公式動画で答えました。Google Search Central のシリーズ「The Non-Canonical Cabinet」第3回「Should we be scared of a 404 status code?」が 2026年10月28日に公開され、Gary Illyes(ゲイリー・イリーズ)氏と Cherry Prommawin(チェリー・プロマウィン)氏が約 9 分半で解説しています(出典:Should we be scared of a 404 status code?)。
本記事では、2026年11月3日時点の動画の要点を Google 公式ドキュメントと照合し、削除 URL の扱いを実務の手順に落とし込みます。
動画で語られたこと
動画の説明文(日本語表示)は「404「Not Found」ステータスコードは、サイト全体に深刻なダメージを与えたり、クロールバジェットを圧迫したりするのでしょうか?すべての無効なURLをホームページにリダイレクトすべきでしょうか?」という問いかけです。本編の内容は、Search Engine Roundtable の書き起こし要約によれば次の 6 点です(以下はいずれも報道の書き起こしによるもので、逐語ではありません。出典:Google Explains Why 404 Errors Aren’t Scary)。
- 404 は「それほど怖くない」、修正は任意。サイト全体に害を与えるものではなく、修正は「entirely optional(完全に任意)」だが、サイトによっては賢明なビジネス判断になり得ると説明しています。
- クロールバジェットを浪費しない。報道掲載のフレーズは “A 404 error does not drain your crawl capacity.” で、404 がクロールバジェットを消費するという通説は myth(俗説)だと説明しています。
- リダイレクトは代替があるときだけ。本当の置き換え先がある場合に限り 1 対 1 で関連する先へリダイレクトし、無関係な削除ページをホームページへ向けるのは「ユーザーを混乱させ、データも混乱させる」と説明しています。
- 後継がなければ 404 か 410。後継がない URL は 404 か 410(Gone。恒久的な削除を示すコード)を返せばよいと説明しています。
- 404 ページは役に立つものに。親しみのあるメッセージ、検索窓、主要カテゴリへのリンクを置くよう勧めています。
- 本当に警戒すべきは 5xx と 429。429 は「500 と同じように扱う」と説明しています。301 と 302 の仕組みは別の回で扱うとのことです。
公式ドキュメントとの照合
動画の内容は、公式ドキュメント「HTTP ステータス コードが Google のクローラーに及ぼす影響」(日本語版・最終更新日 2026-03-06 UTC)の記述と一致しています。2026年11月3日時点の記述を表にまとめます(出典:HTTP ステータス コードが Google のクローラーに及ぼす影響)。
| ステータスコード | 公式ドキュメントの記述 | 動画の論点との対応 |
|---|---|---|
| 4xx(429 を除く) | 「429 を除くすべての 4xx エラーは同じように扱われます」「4xx ステータス コード(429 を除く)はクロール頻度に影響しません」。インデックス済み URL は削除 | クロールバジェットを浪費しない。404 と 410 は同じ扱い |
| 429 | 「サーバーが過負荷状態であることを示すシグナルとして扱います。これはサーバーエラーとみなされます」 | 500 と同じ扱い |
| 5xx | 「5xx および 429 のサーバーエラーは、Google のクローラに対して一時的にクロールのペースを落とすように促します」。インデックス済み URL も最終的には削除 | 本当に警戒すべきは 5xx と 429 |
| 2xx(内容がエラー) | 「コンテンツにエラーがあることが示唆される場合(空白のページまたはエラー メッセージ)、Search Console は soft 404 エラーを表示します」 | 消えたページに 200 を返さない |
| 301 | 「リダイレクト先を処理する必要があることを示す強いシグナル」 | 恒久的な置き換え |
| 302 | 同「弱いシグナル」 | 一時的なリダイレクト |
動画が 404 と 5xx・429 を区別したのは、この公式の区分そのものです。また、削除ページに 200 を返しつつ「見つかりません」と表示する実装は soft 404 として報告されるため、消えたページには 404 か 410 を返すのが基本です。
実務:削除した URL をどう扱うか
削除 URL の 3 ステップ
- 関連する代替があれば 301 リダイレクト。更新版記事や後継製品ページなど、ユーザーが「探していたものに近い」と感じる先に限ります。恒久的な置き換えには「強いシグナル」の 301 を使います。
- 代替がなければ 404 か 410。ホームページへの一括リダイレクトは避けます。公式ドキュメント上、429 を除く 4xx は同じ扱いなので、どちらでも Google の処理は変わりません。
- カスタム 404 ページを用意する。ステータスコードは 404 のまま、検索窓や主要カテゴリへのリンクを置き、訪問者を行き止まりにしないようにします。
Search Console の「見つかりませんでした(404)」の読み方
404 の一覧は「直すべきエラー」の一覧ではありません。次の 3 点で優先順位を付けます。
- トラフィック:削除前に流入があった URL なら、代替への 301 を検討します。
- 被リンク:外部サイトからリンクされている URL なら、代替への 301 が有効です。
- ビジネス価値:商品ページなど重要な URL なら、後継ページへ誘導します。
どれにも当てはまらない 404(古いテスト URL など)は、そのまま 404 で問題ありません。
警戒すべきは 5xx・429 の急増
本当に注意すべきは、Search Console の「クロールの統計情報」で 5xx や 429 が急増したときです。公式ドキュメントによれば、これらはクロールのペースを落とさせ、長引けばインデックスからの削除にもつながります。サーバー移転や CDN の設定変更の後は、404 ではなく 5xx・429 の推移を確認してください。
シリーズの前 2 回との関係
シリーズの第1回は URL の構造とキーワードの扱いを(Google の URL テーマの動画シリーズ第1回の解説)、第2回は robots.txt で「書けること」、つまり robots.txt がクロールの制御であって、インデックスや AI 学習の制御ではないことを扱いました(Google が robots.txt の「書けること」を動画で解説)。第3回の 404 は、この区別をステータスコードの側から見たものと言えます。
まとめ
- 動画は、404 がサイト全体に害を与えず、クロールバジェットも浪費しないと説明しています(報道の書き起こしによる)。公式ドキュメントも「4xx ステータス コード(429 を除く)はクロール頻度に影響しません」と明記しています。
- 削除 URL は「関連する代替への 301 → なければ 404 か 410 → カスタム 404 ページ」の 3 ステップ。トップページへの一括リダイレクトは避けます。
- 本当に警戒すべき 5xx・429 の急増は、クロールの統計情報で確認します。
2026年11月3日時点の情報です。動画の発言は報道の書き起こし要約によるため、正確な表現は動画本編でご確認ください。

